“金融教育”は幼児園でも・・・ 岸田政権の「貯蓄から投資へ」方針に様々な声 日銀・黒田総裁は「家計の値上げ許容発言」を陳謝|TBS NEWS DIG

「家計の値上げの許容度が高まっている」。日銀の黒田総裁は、波紋が広がった自身の発言について陳謝しました。一方、政府は貯蓄から投資に向かわせるための「資産所得倍増プラン」策定などを盛り込んだ「骨太の方針」を閣議決定しました。女性向けのセミナーから、保育園まで、金融教育が広がっています。

■「家計の値上げ許容」発言を陳謝 黒田総裁の言い分は?

6月7日午後6時前、日銀の黒田東彦総裁は「誤解を招いた表現だったということで、申し訳ないと思っております」と陳謝しました。発端となったのは前日の自身の発言でした。

日銀 黒田総裁(6日会見)
「日本の家計の値上げ許容度も高まってきているのは、持続的な物価上昇の実現を目指す観点からは、重要な変化と捉えることができます」

一般家庭が値上げを受け入れているとも受け取れる発言に、街の人たちは。

スーパーの買い物客
「違和感を感じますね。国民の立場に立って考えていないというか、見てない」
スーパーの買い物客
「国民の給料が上がらないで物価だけが値上がっているので、どうかなとは正直思います」

値上げの要因の一つは日銀が続ける金融緩和によって進む「円安」です。7日は一時1ドル133円台を突破。約20年ぶりの水準です。

今後、6月と7月だけでも約3000品目が値上げされます。黒田総裁は値上げを肌で感じているのでしょうか?6月3日の参院予算委員会ではこんなやりとりがありました。

立憲民主党 白眞勲参院議員
「最近、黒田総裁は食料品を買った際、以前と比べて価格が上がったと感じるものがあったか?」

日銀 黒田総裁
「私自身、スーパーに行ってですね、物を買ったこともありますけど、(買い物は)基本的には家内がやっておりますので。包括的に物価の動向を直接買うことによって感じているというほどではありません」

この発言には政府内からも苦言が呈されました。

萩生田光一経産大臣(7日)
「『買い物は家内に任せてますんで』とおっしゃったので、ややちょっと実体感はない話だったのかなと思う」

7日、国会で「家計の値上げの許容度が高まっている」との発言について追及された黒田総裁は「適切かどうかっていう点については、従来我々が値上げ許容度と言ってきたものとぴったり合うかどうかは議論のあるところだとは思います」と午前中は発言していましたが、夕方になって陳謝しました。

日銀 黒田総裁
「家計としてはいわば苦渋の選択として、やむを得ず値上げを受け入れている状況だと思います。誤解を招いた表現だったということで、申し訳ないと思っております」

黒田総裁は「賃上げの必要性がより高まっているという文脈で申し上げた」と釈明しています。

■「貯蓄から投資」“資産所得倍増”なるか? 不安の声も

一方政府は7日、経済財政運営の指針、いわゆる「骨太の方針」を閣議決定しました。

その中身の1つが「個人の投資」を増やすことです。個人の金融資産を貯蓄から投資に向かわせるため「資産所得倍増プラン」を年末までにつくることなどが盛り込まれました。

40代女性
「なかなか難しいですよね。投資って。不安とか」
20代女性
「自分で貯金はしているんですけど、投資とかってなるとちょっと怖いなっていうのがあるので」
20代女性
「ちゃんと戻ってくるのかなって。手を出しづらい」
20代男性
「世間一般的に投資ってすごいお金がかかるんじゃないかなとか、お金持ちの人だからできるんじゃないかなと思うので」

■「20代30代こそ資産形成を」平日も盛況のマネー講座

こうした声がある一方で、投資や資産運用について学ぶ人たちは増えています。オンラインで行われている「マネースクール」には 平日の夜にもかかわらず多くの女性が参加していました。

マネースクール講師
「みなさん、NISAという制度は聞いたことがありますか?」

NISA=少額投資非課税制度はこちらのマネースクールの中では特に関心の高いテーマだと言います。

参加者
「貯蓄、貯金でリターンが大きかった世代と自分たちでは少し違うと実感する」

マネースクール責任者
「少し前ですと資産運用っていうと、年配の方がより自分の資産を増やすためにやるものというイメージがあったと思う。逆に今世代では20代30代こそ資産形成をやっていかなきゃいけないというような意識があるのがトレンドかなという感じで捉えています」

■園児に週4日“金融教育” その狙いは・・・?

さらに小さな子どもたちも、お金についての勉強を始めています。

都内にあるヒーロー幼児園。子どもたちが遊んでいたのは「すごろく」のようなゲーム。しかし、その様子を見てみると。

男の子
「好きな会社の株を買える!」

幼児園 代表
「株主配当(のマスを)通ったんだよね。はい、配当金です」

ゲーム中に飛び交うのは「株」「配当金」といった投資家さながらの用語ばかり。これは社会の仕組みを知る「ビジネスすごろく」です。

子どもたちは、サイコロを振って止まったマスの仕事に就き、給料をもらいます。例えば、弁護士なら100ゴール…()

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